スポチャンの特徴の一つとしてこの出稽古フリーシステムをあげていいと思います。武道をこよなく愛してはいても、出稽古は大きなの壁一つでした。師が出稽古に行く弟子に送り出す言葉は、「殺されても文句言うなよ」だったし、行ったら行ったで、俺は、親の敵かっちゅう扱いを受け、二度と出稽古なんかするかい!っと思いながら帰った記憶があります。が、確実に勉強になるんです。勿論、勉強といっても手取り足取り教えてもらうことはありません、真剣勝負の様相で、目と頭を使う修行は、常時同じ相手と練習する数倍の習得がありました。痛い思いもしましたが、確実に強くなる実感があって、進んで行く気は起きなかったけど、誘われれば、出稽古に行かないことはなかったです。でも、正直怖かった。今、思い出してもこぇ~。
それがスポチャンになると、おっ、ようお越し!最近どう?まぁあがり、さぁ、始めよかってなもんで、歓迎うけて、雑談して練習して、笑って帰ります。しかも出稽古すれば、確実に強くなる。当時、スポチャンの出稽古っておもしれ~って思ったものです。勿論、出稽古行くのは、お目当ての猛者がいるからで、あっ、この人が、噂のあの人だ、っと思えば、手合わせお願いして、二三打ち合えば、ここ、こうした方がええでっとご教授いただける。これいい、絶対いい、と思って、遠慮もなく、どんどん出稽古に行きまくった時期がありました。えっ吹田、なにっ十三、かぁ~枚方、おぉ泉南と東奔西走してました。当時は、河内にいて、もう10年も前の話ですが、とにかく、あそこの道場のあいつは強ぇ~ぜ、と聞けば、メールするだけで、堅苦しい手続きはしなくって、お手合わせをお願いしに行き、練習させてもらえる、出稽古フリーのシステムは最高です。どんな武道でもスポーツでも出稽古行くなら、うちの先生から、出稽古先の先生に出稽古許可いただいて、日時もご指定していただき、許可いただけなければ出稽古には行けない。ましてや、所属協会が違えば、手続きはもっと複雑で、出稽古できないかも・・・。でも出稽古するならこれが本来の形、通るべき「筋」で、必要なことなのです。順序間違えたり、筋を欠いたら「和」が保てない。順序も筋も和も大変重要なことです。軽んずる事でありません。そんなことすれば、痛いしっぺ返しが来ます。また、通常、出稽古で、技を教わることはありません。見て盗み取る、体で覚える、これが修行法としては、とってもいいのです。そのために、面倒でも手続き踏んで、痛いのに出稽古に行きます。でもスポチャンは、筋が手ごろなのがいい。筋はお手ごろなのに、「和」はちゃんと保ってる!でも筋を軽んじているのではありません。出稽古先への礼儀と感謝の心は、お手軽にもお手ごろにもしません。だから最後に「また来ます。」と言えば、「おぉよ、また来い!」っと言ってもらえる。よし!、次はあの人に勝つ!と胸に誓って帰るんです。
つまり、今吹衆の頭領は、出稽古推進派です。悲しいかな、和歌山には、スポーツチャンバラの道場の数が少ないけれど、泉山系越えた向こうには、いい道場がたくさんあって、強ぇ~ヤツらがいっぱいいる!さぁ、今吹衆、泉山系越えてくぞ!いざ、出稽古じゃ!
我らは、風の今吹衆、西に吹くのか東に渡るか、我らとてあずかりしらぬ、ただ鞄にエアー剣と面とちっちゃい責任詰め込んで、強いと噂のあるヤツのところへ吹き抜けるだけ!さぁ行こうぜ、今吹衆!